ダマスカスとサウジアラビアを結んだヒジャーズ鉄道の跡 中東の鉄道風景
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ヒジャーズ鉄道は、シリアのダマスカスからヒジャーズ王国(現サウジアラビア)の聖地メディナ(マディーナ)まで、約1300キロメートルの区間を結んだ鉄道。1908年に開業したヒジャーズ鉄道は、シリア、ヨルダン、アラビア半島西部のヒジャーズ地方を横断、メディナまで主に巡礼者を運んだという。
オスマン帝国によって建設されたヒジャーズ鉄道は、第一次世界大戦の際、重要な兵站ルート、物資供給のためのルートとみなされ、アラブ人の手により破壊され、サウジアラビア内の路線などを含む大部分が廃線となり、現在は、ヨルダンのアンマンからシリアのダマスカスに向かう「ヒジャーズ・ヨルダン鉄道」と、ヨルダンのアンマンから南部(マアーン近郊のリン酸塩の鉱山からアカバの港)に向かって走る「アカバ鉄道」などがヒジャーズ鉄道の軌道を部分的に使用している。